● 拠点幹事長からのご挨拶
大学共同利用機関・人間文化研究機構(金田章裕機構長)が地域研究の振興のために研究拠点形成を支援しています。2006 年度にイスラーム地域研究からスタートし、2007 年度からは現代中国地域研究、そして2010 年度からは現代インド地域研究がスタートいたしました。現代中国地域研究の第一期は2012 年までの5 カ年事業です。現代中国の拠点は以下のような6 つの機関で進めております。早稲田大学現代中国研究所が幹事拠点となり、毛里和子所長が幹事長を務めてまいりました(副幹事長・国分良成・慶應大学教授)。しかし、2010 年3 月を持って毛里教授は定年退職をされたために、私が早大現代中国研究所の所長を引き継ぐことになり、同時に幹事拠点の長として拠点全体の幹事長も引き継ぐことになりました。これまで毛里所長の下で拠点校として関係者の皆様から格別のご支援をいただいてきましたことに心より感謝いたしますとともに、私も未熟者ながら全力を挙げて我が国における現代中国研究の拠点作りに邁進する覚悟でございますので、今後も変わらぬ厚いご支援を賜りますよう、なにとぞよろしくお願い申し上げます。
以下に、それぞれ各拠点の重点研究テーマも紹介しておきます。
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早大幹事拠点
アジア研究機構現代中国研究所 |
責任者
天児 慧 |
中国の発展の持続可能性 |
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京大拠点
人文科学研究所附属現代中国研究センター |
責任者
森 時彦 |
人文学の視角から見た現代中国の深層構造の分析 |
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慶大拠点
東アジア研究所現代中国研究センター |
責任者
国分 良成 |
中国の政治的ガバナンス |
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東大拠点
社会科学研究所現代中国研究拠点 |
責任者
田島 俊雄 |
中国経済の成長と安定 |
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総合地球環境研拠点
中国環境問題研究拠点 |
責任者
窪田 順平 |
開発による文化・社会と環境の変容 |
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東洋文庫拠点
現代中国研究資料室 |
責任者
高田 幸男 |
現代中国研究資料の収集・利用の促進と現代中国資料研究の推進 |
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本研究拠点の目標として毛里前幹事長は以下のように4 点を強調されております。第一に、優れた研究者・研究機関の活動を集約し、組織化すること。具体的には拠点間のネットワークを構築し、研究・教育・情報面での連携を強めることです。第二が、変容して一体どこに行き着くのか分からない中国の現状認識と将来展望について、人文・社会・自然の諸学が共同して総合的な解明を進めることです。第三が、研究・教育機関が連携して次世代研究者を育てることです。高度な研究人材の養成は、1 大学、1 機関だけではできず、6 つの拠点それぞれが人材養成のレベルを引き上げながら、拠点間の共同研究会や情報ネットワークなどを通じて国際レベルの現代中国研究者の養成に貢献しようと考えています。第四が、現代中国にかかわるさまざまな態様の文献・情報・データの透明化、連携を進めることです。拠点内外の現代中国研究機関の間で情報ネットワークを作り、情報・データ面での集中と研究者への便宜の提供とを課題とします。
私は、この「4 つの基本原則」とも言える内容をまず踏襲していきたいと考えます。しかし同時に、前所長が挨拶の中でも力説している「日本の現代中国研究のレベルは世界的にかなり高い」という点をもっと世界に向けてアピールすることに力を入れたいと思っております。既に中国語の専門誌『日本当代中国研究』が発行されるようになっていますが、それに続いて何とか英文の専門誌『Japan Journal of Contemporary China Studies』(仮題)の発行を目指してみたいと考えているところです。高い水準を維持しつつ、経費を安く仕上げ、持続させていくにはどのような工夫が必要なのか、拠点の関係者の皆様、是非とも前向きに一緒にこの課題を考えていただきたいと思います。そしてわれわれ現役の中国研究者も世界を相手に力を入れて英文の論文を書くことに努力するとともに、若い研究者には是非とも英文で勝負をすることを奨励し、チャンスを提供したいと思います。
既に各6 拠点はそれぞれの特徴を生かしながら着実に優れた研究成果を出してきているように感じます。お互いに切磋琢磨しながら、全体としての研究のレベルアップを図れるように、情報を交換し、協力し、そして競争していくことにしましょう。もちろん6 拠点だけで現代中国研究が成り立っているわけではありません。関係する様々な大学機関、学界、中国研究者個人にも努めて関わりを広げ、日本で現代中国研究に関わっている人々、外国人研究者の方々を含め、わが国の現代中国研究の活発化、質量的向上のために6 拠点の皆様とともに奮闘・努力することを表明させていただきます。
2010 年6 月
天児慧
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